打つ
死球の「当たった」はどこまで
保存して、試合中に見返してください。
打席の子の袖を、投球がかすめていった。痛そうな様子はなく、本人も首をかしげている。ユニフォームにかすっただけでも、投球に触れたことになるのでしょうか。
なります。ただし、決まるのは「触れた」ところまでです。
日本野球規則委員会の「2020年度 野球規則改正」(2020年1月)で、規則の「触れる」の定義は次のように改められました。プレーヤーまたは審判員の身体はもちろん、着用しているユニフォームあるいは用具(ただし、プレーヤーが身に着けているネックレス、ブレスレットなどの装身具は除く)のどの部分に触れても〝プレーヤーまたは審判員に触れた〟ことになる。
体に届いていなくても、ユニフォームのどこかに触れていれば、触れたうちに入ります。死球になるかどうかは、そのうえで、ほかの条件がそろうかで決まります。かすったら死球、という話ではありません。
かっこの中の装身具については、同じ改正で死球の条文にも注が加わりました。投球が打者の身に着けているネックレス、ブレスレットなどの装身具にだけ触れた場合には、その打者が投球に触れたものとはみなさない。これは規則の扱いの話です。装身具を着けて打席に立ってよいかどうかは、ここに引いた文からは分かりません。
防具はどうでしょう。日本高等学校野球連盟の審判資料「打者に関する規則」には、ストライクゾーンの外で触れた場合でも、安全対策のエルボガード等を突き出したりして投球に触れた場合は、「ボール」を宣告しなければならない、とあります。高校野球の資料で、版の表記はありません。
全日本野球協会の審判員講習会マニュアル第8版(2025年12月)の死球の項にも、防具の話が出てきます。近年、エルボーガードをつけている打者が増え、投球を避けない傾向にあるので注意します。審判に向けた注意で、規則の文ではありません。
バットなど、ほかの用具に投球が当たったときの扱いは、ここでは取り上げていません。学童の大会での防具や装身具の決まりは、所属している連盟の案内もあわせて見てください。
次に袖や裾を球がかすめたら、触れたのがユニフォームか、防具か、それとも装身具かを見てみてください。