審判の言葉
塁審の「スイング」「ノー・スイング」
保存して、試合中に見返してください。
ハーフスイングのあと、球審が塁審のほうを向いた。塁審はセーフと同じしぐさをした。走っている子はだれもいない。あのセーフは、だれのセーフだったのでしょうか。
全日本野球協会『審判員講習会マニュアル 第8版』(2025年12月)の「ハーフスイングのリクエスト」に、この手順が書いてあります。球審がボールと判定したあと、捕手か守備側の監督から求めがあったとき。球審は、右打者なら一塁塁審、左打者なら三塁塁審に「振った?」と聞きます。
塁審を指すのは左手です。マニュアルは「右手でリクエストすると、ストライクのジェスチャーと紛らわしいので、左手を用います。」と理由まで書いています。
塁審が振ったと見たら、アウトと同じしぐさで「スイング」と言います。球審はカウントを示し、いまの投球はストライクに変わります。
振っていないと見たら、セーフと同じしぐさで「ノー・スイング」と言います。マニュアルの書き方は「セーフ」ではなく「セーフと同じジェスチャー」です。あのしぐさが伝えていたのは、球審の「振った?」への答えでした。ノー・スイングのあと球審が何を示すかは、この節には書かれていません。
捕手が塁審に向かって、直接リクエストの動作をすることもあります。マニュアルの答えは「これには反応しません。」。塁審が判定するのは、球審がリクエストをしたときです。
球審が自分で振ったと見たときの形も、同じ節にあります。打者を指さし、ストライクのしぐさとともに「ストライク」と言う。打者に向かって右腕を回す形も書かれています。
ここに書いたのは、全日本野球協会の審判講習の手順です。少年野球のチームや大会が、この手順どおりに動いているかは確かめていません。
次にハーフスイングで球審が塁審のほうを向いたら、塁審が何と言うか、耳を向けてみてください。